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CELSIUS W520 と Luminar3

画像加工用PCとして「富士通 CELSIUS W520」を使うようになってから2年が過ぎた。
元来はサーバーマシーンなので、そのしっかりした筐体と抜群の静音設計はワンランク上を感じるもの。動作も安定していて、メイン編集ソフトであるPhotoshopCS5も軽快に動き、作業効率は申し分ない。
そんな作業環境の中、ちょっと前から気になっていたのがLuminar3という写真編集ソフトだ。そのLuminar3がつい最近Luminar4としてバージョンアップを遂げ、なんと太っ腹なことに、旧バージョンとなったLuminar3を無料で配布するというのだ。一度は使ってみたかったので、もちろん即ダウンロードとなった。

無事インストールが終了したので起動してみると、あれれ?、何気に動きがおかしい。クリックしても反応がやたらと鈍いのだ。試しに再起動を掛けたら、今度はソフト自体が立ち上がらなくなってしまった。
仕方がないので、念のためにLuminar3の動作環境をチェックしてみた。


Microsoft Windows 7、8.1、10(※64ビットOSのみ対応)
OpenGL 3.3以降対応のグラフィックカード
Intel RCore i5以上
8 GB 以上の RAM
ディスプレイ 1280 × 768 以上
2GB以上の空きがあるハードディスク(SSD推奨)


以上である。
CELSIUSのCPUはi3、グラフィックカードはこれまた古い玄人志向のGF210LPである。
特にGF210LPはドライバのアップデートができないという問題が前々から出ていて、カード自体を交換しようかと考えていた。
ということで、良い機会でもあるので、メンテも含めて久々にCELSIUSをいじってみることにしたのだ。

先ずはグラフィックカード。相性問題を考慮して、CELSIUSのメーカーオプションリストを参考に「NVIDIA Quadro K600」を選んだ。ヤフオクで程度の良いものがあり、2,000円でゲット。
そしてPCケースを開けるので、清掃とCPUグリスの塗り替えを行うことにした。ところがここまで考えた時、「CPUを外すんだったらついでに交換」と計画を進め、同じくヤフオクでソケットタイプLGA1155で検索すると、“良品”と称するi5が1,000円で出ていたので入札。結局私の他に入札者は現れなかったので無事1,000円でゲット。
欲を言えばi7が欲しかったが、最も安いスタート価格で6,600円だったので諦めた。もしも認識しなかったらという危惧があったからだ。使えなかったら痛い出費だ。それにi3でも軽快に動いていたので、そこまで無理する必要もないと判断。送料を含めても3,500円でお釣りが出るという、超低予算でのチューニングとなったわけだ。

休日の朝7時より作業をスタート。何事もなければ1時間も掛からない内容である。
PCケースの横蓋を開けると、内部は余り埃の付着もなく意外ときれいだったが、一応エアブロアーでCPUクーラーやファン周りを噴いた。
CPUが顔を出すととやはりグリスはカピカピになっていて、放熱効果が落ちていることは歴然である。
i5に交換してFenderのギターピックで丁寧にグリスを塗布する。あとはCPUクーラーを取り付ければ完了だ。
次はグラフィックボードの交換。固定ねじ1本を外せばものの30秒で作業は終わる。早速電源を入れて試してみようと、外してあったコードを元のように差し込んでいく。
と、その時、

「ありゃ、なんだこれ?」

これまでモニターの接続にはHDMIを使っていたのだが、いくら差し込もうとしても入らない。若しかしてと、目を凝らして見ると、なんと形が違う。一見HDMIなのだが、横に開いた口の左右の形状が対称ではないのだ。
しょうがないので、古いDVIケーブルを屋根裏部屋から探し出して接続、果たして使えるか?!
スイッチオン。いつものことだが緊迫の一瞬である。
モニターにメーカーロゴ、そしてWindowsマークが連続して出てきた。CPUもグラフィックボードもめでたく認識できたのだ。
ネットサーフィン、officeソフト、そしてPhotoshopのレスポンスに際立つ変化は見られなかったが、肝心のLuminar3がきちっと動いてくれてホッとした。

普段、画像の編集にはPhotoshopCS5をメインとして使い、プラグインにNik Collectionを入れている。Photoshopは5.5から愛用しているので、もはやこれ以外のソフトを使う気はない。今回のLuminar3もプラグインとして使いことができるということなので早速設定した。
ところがだ、ここへきてつまずいた。CS5のプラグインホルダにLuminar3が入っていることを確認しても、何故かフィルターへ反映されないのだ。色々試してはみたが、打開策が見つからないので、Luminar3を使う時だけ編集フローを工夫してみようと考えている。何れにしても多用することはないので、問題はなかろうと思う。

TR-1 タイヤ交換

早いもので、通勤の足を米国GT社のNOMADから、カナダ・ルイガノ社のTR-1に替えて10カ月が経った。
当初はポジションが合わなく、サドルやハンドルの位置を上だ下だ、前だの後ろだのと、様々な試行錯誤を繰り返し、やっと落ち着いたのは一ヶ月後。完璧にはならなかったが、あとは慣れるしかないと、通勤をメインに休日の足として積極的に利用した。今ではしっくり感も得られ、NOMADの後釜として大活躍中である。

4日前。仕事が終わり家路を急いでいると、微かだが後輪から違和感が伝わってきた。路面は殆ど平らなのに、周期的にトントンと突き上げるような気がしたのだ。空気を補充したばかりなので、シビアに凹凸を拾っているのだろうと、この時は深く考えずにそのまま自宅まで走り続ける。
ところが翌日。職場へ行こうとTR-1を引っ張り出すと、押して歩いているだけでタイヤの異常が分かるのだ。よく見るとトレッドの一部が膨らんで変形している。
このまま走るのはどう考えても無謀なので、仕方なくこの日は車で出勤。

「チューブじゃなくて、それタイヤですよ。タイヤの繊維が広がっちゃってますね」

うちのメカニックが断言した。
すぐにタイヤを手に入れなければと、ヨドバシ.comで検索。ここは送料無料、しかも翌日配送可なので使い勝手は抜群だ。該当サイズである28Cを安い順に並べ替えると、IRCのJETTY PLUSが税込みで1,700円。迷わずこれに決定。 安価でも著名な国内メーカーなので一応安心。

届いたタイヤを早速取り付けようと、先ずは異常のきたしたチェンシンタイヤをリムから外すと、なるほどメカニックが言ったとおりの状態だ。裏側から見ると繊維が剥離している。
外側からチェックした時は、トレッドの真ん中に摩耗が見られ、その脇には小さい傷も2カ所あったので、フルブレーキングして車輪がロックした際にできた擦れかとも思ったが、よくよく考えればそんな覚えはない。
新品を装着して10か月、距離にすれば大凡1,500km強といったレベルなのに、このような劣化はどうしたものか。NOMADの時は2度ほどあさひでケンダのタイヤを購入し、その品質には十分満足していた。ケンダは台湾製、そしてチェンシンも同じく台湾製だから間違いはないと思っていたのだ。そもそもこの2メーカーは台湾を代表する著名な大企業である。
今回は個体差と思って諦め、新たに履いたJETTY PLUSの耐久性に期待することにした。

若い頃・デニーズ時代 75

麻美のおなかには既に小さな命が宿っていた。
最も気をつけなければならない時期は過ぎていたが、関西への引っ越しは間違いなく心身共々大きなストレスになるだろうし、当然、彼女は私以上に不安を抱えていたに違いない。
移動先は兵庫県西宮市に現在建設中の「西宮中前田店」。新店オープンは立川錦町店以来である。但、全く土地勘のないところでの作業は、想像以上にしんどいことになるだろう。唯一幸いなことは、夏の猛暑も過ぎ去り、朝夕には秋の気配が感じられる爽やかな季節が到来していたことだ。これだけで随分と気分は楽になる。

「マネージャーもこれから大忙しですね」

この日は17時からMD2名にSA1名と、3名のフロントスタッフが揃っていたので、マネージャー3人でミーティングを行っていた。

「それより2人に負担がかかっちゃうから、なんか申し訳ないね」
「いやいや、夏からバイトが安定しているから全然ですよ」

現状の仕事をやりつつも、次の店舗は遠方なので、いったん出張となれば、日帰りで戻ってくるわけにはいかない。結婚式から新婚旅行と、この二人には迷惑をかけっぱなしで頭が上がらなかった。
正直なところ、彼らの尽力あって沼津インター店の安定が保たれているのだ。

「ただ、東海大軍団が来春揃って4年生になるんで、卒論諸々でこれまでのようには入れないと思いますよ」
「特に亀田と仲井は結構微妙らしいね」

佐々木が渋い顔をしている。

「だったらDMに頼んで年明けあたりに募集広告を打ってもらおうか」
「お願いします。そのタイミングで2~3人採用できたら御の字ですね。それと彼らには大学の後輩をあたってもらってます」
「仕事のことが良く分かっているから、その線で採れればベストだな」
「そういえば、麻美ちゃん元気ですか」
「おかげさんでね」

この流れの中、仕事とは直接関係ないが、前から考えていたプランについて二人の意見を聞いてみようと思ったのだ。
つい1年前。千葉県の浦安に東京ディズニーランドなるものがオープンして、国民的大反響となっていた。
遊園地ではあるが、元来のそれとは異なる世界を堪能できるらしく、TVニュースの街頭インタビューなどでも、若い女の子達の行ってみたいところナンバーワンが続いていた。もちろん我沼津インター店のエンプロイでも、ディズニーランドの話題はちょくちょく出ていたが、私の知る限り、行ったことのある者はまだそれほど多くはない筈だった。

「話はかなりそれるけどさ、ディズニーランドって、行ってみたくない?」
「なんですかそれ」

佐々木が厳しい視線を投げかけてきた。

「うちのメンバーで行けば絶対楽しいと思うんだけど」
「それ、まじめに考えてます?」

そう問いながら水島の顔がにやついている。

「一度はレクレーションもいいかなって。みんなにその旨伝えて、希望者募って多かったら、それをふたつの班に分けるんだ。1班が行くときは2班のメンバー全員が必ずスケジュールに入るのが条件。2班が行くときはその逆だ」
「なるほど、それだったら行けるかも」

にやける水島とは正反対に、只々憮然としている佐々木が口を開いた。

「マネージャーと水島さんで計画練ってくださいよ。俺は遠慮しときます。遊園地は好きじゃないから」
「そう固いこと言わないでさ、あくまでもレクリエーションってことだよ」
「いいっていいって、ほんと、俺好きじゃないから」

早速皆へ伝えると、やはり若いスタッフの反応は良く、すぐに8名が名乗りを上げた。
その中に東海大軍団の渡辺がいたので、彼の愛車“86”を出してもらえば、少々狭いが、私の車に4名、86に4名乗って、2台で、しかも一度で済む。しかも渡辺の実家は世田谷なので東京周辺の地理には明るいから、はぐれることもなさそうだ。
東名高速からそのまま首都高へ入れば、ディズニーランドはもう目と鼻の先である。

今から思えば私も若かった。実はディズニーランド行、DMには内緒だったのだ。本来ならきちっと申請して、許可を貰うべきことだったが、不慮の事故等々に対する責任の在り方を考えれば、到底OKは出る筈もないことは分かっていた。しかし、何故か無性にこの店のスタッフ達を連れて行ってあげたいという、これまで感じ得たことのない気持の高まりが、行動への後押しとなっていたのだ。

「いや~~~凄かった」
「ほかにないね」
「一日じゃ回り切れないよ」
「なにからなにまで、感動☆」

聞きしに勝る遊園地だった。没入感をこれほど覚えるところは正直言って初めてである。
施設、アトラクション、どれを取ってもウォルト・ディズニーワールドを強烈にアピールしていて、逆にここまで徹底しくくると笑いがでてしまう。
アトラクションはどれも30分待ち以上。かなり疲れはしたが、満足度は大きかった。
お土産袋を抱え、待ち合わせの正面玄関に向かうと、既に皆集まっていた。

「こっちですよ~~~!」

満面笑顔がずらりと並んでいる。

「いや~~、お疲れさん。楽しかった?」
「もう最高でした」

黒田萌子と安井みのりは、お揃いで大きな耳が可愛いミニーマウスの帽子を被っている。

「もう、帰りたくな~~い」
「なに子供みたいなこと言ってのよ、陽子さんは」

これだけ楽しんでもらえれば、企画した甲斐があるってもの。
本当は最後のパレードまで見たかったが、安全を期して、これから遠い沼津まで皆を送り届けなければならないのだ。それに麻美には無理をさせられない。

「マネージャー、すっごくいい思い出になりました。ありがとうございます」
「そりゃよかった」
「次は彼氏ときます!なんちゃってー☆」

素晴らしい仲間たちに囲まれ、素晴らしい実績を残した。
デニーズマン冥利に尽きるとはこのことか。
結婚を筆頭に、さまざまな感慨と思い出をたっぷりといただいた沼津。子供時代の生活も含めて、既に気持ちの中では第二の故郷と呼ぶにふさわしいところになっていた。

「ところでさ、うちらの車、どこよ??」
「全然わかんね~」

ここまで凄まじく車が入ってくるとは予想だにしなかった。
見渡せば広大な駐車場が満杯である。こうなると分かっていれば、列表示をメモしておけばよかった。
さらに探し当てても、出車ラッシュで出口へは長い車の列ができていた。