一眼レフという選択肢

 昨年末の西伊豆撮影行では、メインで活躍したニコンD600。やはりフォーカルプレーンシャッターの“パシャ”は、写真撮影をしているという実感にあふれ、使っていて楽しいものだ。しっかりと右手でホールドできる安心感も、カメラとしてレギュラーなサイズがあってこそ。
 切り取ったRAWデータも十年前のカメラとはいえ、さすがにフルサイズ。納得できるクオリティーにおさまり、レタッチの耐性は高く扱いやすい。
 ここ何年かで完全な主流となってしまったミラーレスだが、さすがに機械としての性能は高く、正直なところ物欲は膨らむ。実はα6000とRX100M3の好印象で、一気にソニー製品へと傾倒してしまい、自然な流れでα7を入手する計画は立ち上がっていた。一応予算も工面して、良さそうな中古を物色中だったのだ。
 ところがα7を手に入れれば、当然D600、D7000の出番はなくなり、長いこと愛用したお気に入りのレンズ群も事実上使えなくなる。分かってはいるが、寂しさは隠せない。よってどうにも最後の踏ん切りがつかないのだ。繰り返すようだが、やはりD600のいかにもカメラらしいフィーリングは魅力がある。
 そんな胸中からか、この頃ではα7がやや影を潜め、D600の進化モデルであるD750に目が行くようになってきた。おまけにタイムリーな話で、二月四日付のマップカメラのwebサイト『StockShot』で、“【Nikon】一眼レフという選択肢~D750編~”という記事が掲載され、これを読み進めると、うん、うん、そうだ、そうだ、そうなんだよぉ~と、笑ってしまうほど頷く自分がいたのである。
 深淵なるカメラの世界…..


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