SSD

intel-ssd-330angledデジタルカメラで撮影した画像に補正や加工を加えたり、Painterで描画を楽しむ時には専用のディスクトップPCを使っているが、その他の用途には全てノートPCで対応している。
愛機は以前より一貫してIBM(今はレノボ)のThinkPadだ。慣れ親しんだ使い易さと堅牢性、そして消耗品を中心とした中古パーツが入手できる利便性などが使い続ける理由になっている。

現在愛用しているモデルはB5ノートのX200。発売から既に6年も経っているロートル機ではあるが、高い基本性能に助けられ、今のところ何の不安もなく快適に動き続けている。
それまでのThinkPadシリーズの中では群を抜くパワー感が特長であり、仕事にプライベートにと、一番の働き者だ。
しかし、ここまで惚れ込んで使っている理由には、ちょっとした経緯もあった。

WindowsXPのフォローがあと半年で終了という頃、X200のWindows7化に取り組むことにした。なにしろお気に入りのモデルだから、完全に壊れるまでは何としても使い続けたかったからだ。
webで調べると同じことを行っているユーザーがけっこう多く、参考資料はいとも簡単に集まった。

メインとなるOSはWindows7・Professional 64ビット版をチョイス。理由はメモリを大量に積めるからだ。X200は8GBまできちんと認識するので、当然ながら32ビット版は外した。
そして7化の際のメインカスタムは何と言ってもSSD。読み書きの速さは以前から定評があり、ネックだった耐久性やプチフリもずいぶんと改善され、昨今ではデータ保存にHDD、OS置場はSSDとまで言われるようになったのだ。
各メーカーから色々なタイプが発売される中、信頼と実績で迷わずIntel製330をチョイスした。

SSDにクリーンインストールした64ビット7は、予想を遙かに上回る動きを見せ正直びっくり。
XP+HDDの時だってそこそこに快適だったから、この激変に驚きは隠せない。
XPが終焉となった今、手持ちのPCを7化したいとお考えの諸氏は是非参考にしていただきたい。

夢の世界

1akb486月7日(土)。甲州街道を挟んで、職場の眼前にそびえる“味の素スタジアム”は、朝から異様な活況に包まれていた。
そう、日本アイドル界の歴史を事ある毎に塗り替え続けている、AKB48グループの「第6回AKB48選抜総選挙」の開票イベントが行われるのだ。
これまでに同スタジアムでは、Jリーグはもちろんのこと、SMAP、L’Arc〜en〜Ciel、A-Nation等々、BIGアーティストのコンサートが数多く開催され、静かな町“飛田給”へは、その度に山のような人波が押し寄せてくるのだが、今回の総選挙ではこれまでのどれとも違う“人波の雰囲気”を感じ取れ、なんだか無性に興味が沸いてきた。

傘をさしていてもびしょびしょになってしまう程の土砂降りが朝から続いていた。
その中、カッパを羽織った大勢の人達が、飛田給の駅前から味の素スタジアムを目指して延々と歩き続ける光景は、あたかも力の渦のようで、気が付けばそれに見入っている自分を発見してしまう。

翌日6月8日(日)。人波は更に大きいものとなった。
「大島優子 卒業コンサート」
現在のAKB48をここまで牽引してきた事実上のリーダー“大島優子・最後の花舞台”とあっては、ファンのボルテージは上がらないわけがない。
昼時にローソンストア100へ買い物に出掛けると、案の定、レジ前は長蛇の列。オリジナルのコスチュームを羽織った熱狂的ファンの姿もちらほらと目に付く。

ー 実在神 女神 渡辺麻友 ☆

バッチリとシャツの背中に刺繍してある。
これは凄い!

買い物の後はファン達の流れに入り交じって、味の素スタジアム前の歩道橋まで歩いてみた。
ごく短い距離ではあったが、コンサートへの期待感が広がる大勢の後ろ姿を見ていると、その勢いに呑まれて自分も一緒に会場へ入り込んでしまうような妄想が膨らむのだ。

「チケットありますよ~」
「持ってますか~」

ダフ屋だ。
彼らの出現でイベントの規模が分かろうというもの。

階段の手前で流れから離れ、静かな路地に入ると同時に妄想が消え去っていった。

AKB48に限らずライブイベントは、日常から非現実へと誘う魔法のエネルギーを持ち合わせ、その力の恩恵を受けて、我々は夢の世界で遊ぶことが叶うのだ。

7万人が集う夢の世界。これはただごとではない。

趣味とは

ひと昔、多くの中免ライダーは、限定解除ライダーに対して少なからずの憧れやコンプレックスを持っていた。乗ることのできるバイクに対して制限が入ることへのアレルギー反応といったところだろう。
足として使うことはもちろん、箱根で思いっきりスポーツランをするにも、2サイクル250ccモデルなら十二分にその役目を果たせるが、目の前を悠然と走るオーバーナナハンを見てしまうと、反射的に余計な想像が膨らんでいく。

ー スロットルを開けた時、どんな感じだろう。
ー リーンは重いのかな。
ー 高速道路は最高でしょ。

悩むは、限定解除に挑戦するか、はたまた中免に留まるか、、、
20回受験しても合格できない知人の話を聞けば、この選択に強いジレンマを覚えてしまう。

D610-1-11996年。そんな流れに大きな変化が生じた。
ハーレーダビッドソンを筆頭とする外国二輪車メーカーが、日本の難関且つ不可解な二輪車限定解除試験の在り方に改善を求め、ついには公認自動車教習所でのカリキュラムを踏めば、誰でも大型二輪免許証を手に入れることが可能になったのだ。
制限のない自由なバイク選びは市場の活況へと繋がり、我々の業界は大いに潤ったものである。

このケースにやや近いのが、昨今のカメラ事情。
初めてデジイチを手に入れようとすれば、一般的にキヤノンならEOS Kiss、はたまたニコンならD3300あたりをチョイスするだろう。初心者向けモデルと言っても、メーカー技術の粋を集めた最新型は、一昔前のプロ機を完全に凌駕するカメラ性能を持ち合わせる。よって撮影の際やプリントアウト後のクオリティーに関して何ら不満が出ることはなく、もちろん本格的な作品作りにも没頭できる。しかしだ、趣味とは恐ろしいもので、それが完全に理解しているにも関わらず、

ー フルサイズって、どんな感じなんだろう。
ー ぼけの美しさでそんなに差が出るものだろうか。
ー 風景写真ならフルサイズって言うもんな。

デジイチの世界に明るくなってくると、終いにはこんな煩悩に悩まされることになる。
手持ちの性能に満足しつつも、道具だけはより最高のものを欲するのが人情。これはカメラの世界にのみならず、趣味と称するものには往々にして当てはまる傾向だ。

黙々とwebサイトでD610のことを調べ上げている自分が怖い…。