
階段の上り下りで右膝に痛みが出て、それがなかなか治らず、診てもらった武蔵境にある形成外科医院のドクターから、「適度な運動は膝の回復に役立つ」と言われ、荒療治にならないよう気をつけながらウォーク&ジョグを進めてきたが、なんだかんだ一年間めげずにやり続けてくると、それなりの効果は出てくるものだ。残念ながら完治には一歩いたらないが、普段の生活に支障をきたすことはなくなり、登山でもハードな山行は避けたり、大きなステップ等々を踏み込む際に、ちょっと意識するだけでほとんど問題は感じなくなった。
膝痛は悪化させると自然治癒は望めず、治療は外科的手法のみとなってしまう。年配者によくみられる変形性質関節症は、放っておくと悪くなる一方だし、よく耳にするヒアルロン酸注射による治療は一時しのぎにすぎない。根治には人工関節、骨移植等々の外科的手法に委ねなければならない。ただ心に留めておきたいことは、初期の段階であれば、前述のように適度な運動を続けることで、進行を遅らせたり、はたまた止めることも可能だということ。痛いから歩かない動かさないは、さらに悪化させてしまうので絶対に避けたい。関節を支える筋肉を鍛え、さらにはスムーズに動くよう柔軟性を与えてやれば、根治に近いレベルまで回復させることも夢ではないのだ。ただ症状が初期の段階かどうかを見極めるために、一度受診すべきは言うまでもない。

13か月フルに使ったランニングシューズがかなりやれてしまい、そろそろ潮時と新調した。やれたシューズは当時ヤフオクで手に入れた“アシックス GEL-NIMBUS 24”。新品で購入すれば17,600円もする本格派。これを、使用歴二回、足に合わずという新同品を半額以下で手に入れたのだ。ゲルがたっぷり入ったソールはクッション性が高く、痛めた右膝をかなりカバーしてくれた。ただ、ジョギングとウォーキングを混同させる私のやり方だとウォーキングの際、あまりに柔らかいソールゆえに、左右のふらつきが出てしまうのだ。踵からついて、カチッカチッカチッっと歩きたいのだが、それができない。ジョギングについては、ローペースで歩幅を小さくとる負担の少ない形なので、膝の調子が戻りつつある現況を考えれば、むしろ本格的なランニングに特化したシューズでないほうがマッチするのではという結論に達した。しかもGEL-NIMBUSは軽量化を重視するために、素材に耐久性をあまり考慮しないのか、ふわっと柔らかいソールやインナーの踵まわりの消耗がずいぶんと顕著に出てきたのだ。


こうして新調したのがアシックスの最廉価盤である“JOLT 3”。価格は5,000円強とGEL-NIMBUSの三分の一。安すぎ?にやや不安だったが、使ってみるとこれが大正解。ウォーキングの快適さはぐっぐっと向上、走れば適度なクッション性だって感じられる。やはり高級ランニングシューズってものは、マラソン大会を目指すような本格派ランナー向きに設計されているのだ。