武蔵野

今年に入ってからというもの、厄介事ばかりが連発して、プライベートな時間は尽くこれに費やされている。
趣味の写真や山歩きも儘ならず、“お遊び計画”は尽くおじゃんとなっているが、まあ、60年も人間をやっていればこんなことも多々あるのではと半ば諦めている。良いことがあれば必ず悪いことが舞い降り、また、悪いことを乗り越えれば再び良いことがやって来るのが人生。なかなかどうして思いどうりには行かないものだ。

休日の午後、ちょっと時間が空いたので、たまにはポタリングでもと、V2を襷にかけてNOMADを走らせた。空気感は正に秋、被写体を探しながら町中を流せば、季節の変化が実感できる。
我が町“武蔵野市”は、公園や緑道、そして野鳥の森などが点在する緑豊かな町並みが自慢。自宅のすぐ傍を流れる多摩の清流“玉川上水”は、その中心的存在であり、両岸に整備される遊歩道は市民にとって“憩いの小径”となっている。

自宅を出発して井の頭通りから新武蔵境通りへ入り、玉川上水の右岸で2~3枚撮影、その後はけやき橋周辺で少々時間を割いてみた。
今でもしっかりと記憶に残っているが、幼少の頃、この辺りは良く祖父に連れてこられ、三鷹駅と武蔵境駅の中間点にある陸橋に上がっては、迫り来る電車を真っ正面から見てはしゃぎまくった。
そんな経緯があってか、今でも線路脇の道はロックの散歩道として好んで歩いている。
黄昏時、陸橋をシルエットにする夕陽は昔から何ら変らず、この地に生まれ育ったことを心の底から嬉しく思うこの頃である。


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