ニコン1 V2・CXの未来

Nikon1_V2この頃ではV2の勘所も大部つかめてきて、スナップを中心に気軽な撮影を楽しんでいる。
小型軽量の恩恵は使う込むほどに実感でき、近い将来、ミラーレスモデルがデジカメシーンの中心的存在になることはもう間違いないだろう。
首に掛けた時の軽さはもちろん、ウエストバッグに入れて歩き回れる自由度は計り知れなく、いざというときにサッと取りだして、意図とする画を切り取れるパフォーマンスはなんとも心強い。

D100から一貫してNikonのデジイチを使っている経緯から述べると、とにかく自由な画作りにトライできる基本性能を、この小さなボディーにまとめた点に感心してしまう。写真撮影をわくわくさせてくれる技術向上にはいつだって拍手喝采だ。
但、Nikon1というカテゴリーは、その生い立ちからして不確実な要素の上に成り立っているということを忘れてはならない。
Nikon1の開発にあたり、真っ先はボディー設計ありきだったのか、はたまたCXフォーマットという1インチサイズ(13.2×8.8mm)の撮像素子開発が主眼であったのかは定かでないが、ややもすると今後どちらも宙ぶらりんになる危険性が大いにあるのだ。
CoolPixA何故かと言えば、それは同社コンパクトデジタルカメラ“CoolPix A”の存在に尽きる。
ボディーはコンデジだから当然小さく、殆どV2と変らない。そこに1616万画素のDXフォーマットを搭載し、デジタル一眼レフをも凌駕する画質をうたっている。
撮像素子の高画質化が今後どれだけ進んだとしても、CXフォーマットはその4倍の面積を持つDXフォーマットに、“ゆとり”の面で絶対に上回ることは不可能だ。システム全体を小さくする為にCXフォーマットを開発したのなら、なぜこうもあっさりとDXを詰め込んだCoolPix Aが現れてくるのだろうと疑問に思う。
“Nikon2”とでも称し、CoolPix Aをレンズ交換式にしようとする動きが出てきたとしたら、悲しいが、その時がCXフォーマットの幕引きとなる。


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