Leica・ライカ

 カメラ好きの諸兄ならば、Leica・ライカと聞くと、何かしらのイメージが脳裏で弾けるはずだ。高価、趣味、デザイン、長い歴史等々と、個人によって様々だろうが、一般的な撮影道具として考えた場合、やや離れた立ち位置にあるということが、共通の印象ではなかろうか。
• 高価すぎて、入手の選択外。
• 価格に見合う性能があるのか?
• CPを考えれば、迷わずメイドインジャパン。
 と、こんな意見が出てくるはずだ。

 さて、時計の主目的は正確な時刻の表示。ごく当たり前のことだが、これを踏まえて、シチズンの電波腕時計<50,000円>とロレックスの廉価版エクスプローラーⅠ<1,650,000円>を比較すると、何とも悩ましい思いが渦巻く。
 ロレックスのムーブメントは自動巻きだ。いかに精度高く製造しても、その構造上、例外なく三日に1~2秒は狂うもの。対照的に電波時計は何年使おうが1秒も狂わず、絶えず正確な時刻を示してくれる。基本性能に対するこの圧倒的な差があるにもかかわらず、ロレックスの支持は変わることがない。
 両社はいわば【ブランディングの覇者】なのだ。
• 芸術品のような美しいボディ。
• 比類ない耐久性。
• 高い精度とブランドの信頼性。
 上記の文言は、Leicaとロレックス共にピタリ当てはまる評価だが、この両社製品の“主目的”を絶賛する記事は、あまり見当たらない。

 うちの“Leica”。ついつい見とれてしまう。歴史が作ったデザインとでもいうのだろうか、風格さえ漂ってくる。
 ボディに収められるフィルムも、うっとりとする甘さなのだ。


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