写真は神戸南京町の広場である。
陽が落ちて一杯飲みに出かけようと中華街へ向かって歩いていたら、突如賑やかな無数の赤い提灯が目に飛び込んできたのだ。
六甲山での紅葉撮りと、神戸~西宮散策から既に一年が経ったとはまったく驚きだ。
神戸空港からポートライナーで三宮へ出て、JRに乗り換え、隣町の元町へ降り立った時の空気感は今でもはっきりと憶えている。
一泊二日の強行スケジュールだったが、初の六甲歩きとデニーズ時代最後の職場を訪れることができて、それは心に残るいい旅となった。
ふと今年の紅葉はどこを狙おうかと考え始めたら、いつの間にか気持ちだけが勝手に神戸へと飛んでしまったようだ。
六甲ガーデンテラスから眺める神戸港、深山ムード満点の紅葉谷、そして艶やかな紅葉と真っ赤なお湯が印象的だった有馬温泉。リピートしたいポイントはいくらでも思い浮かんでくる。
阪神電鉄・武庫川駅で下車し、当時住まいとしていたマンションへ向かった。
地震で崩壊したことは既に知人より聞かされていたので、心の準備はできていたが、改めてその地に立った時、記憶の一部が欠損している光景は何とも重く心にのし掛かかり、暫し体を動かすことができなかった。
兵庫県南部を襲った阪神淡路大震災は、西宮から東京の実家へ戻ってちょうど7年が経った冬に発生した。
六甲山散策の後に立ち寄った有馬温泉は、とてもユニークなアートの町でもあった。