デニーズOld Boy’s 喉元過ぎれば熱さ忘るる

 晩酌を二週間やめてみた。胃腸を労わるためである。悲しいかな、加齢とともに内臓も疲れてきたのだろう、冷たいビールが美味しく感じるこの頃では、ついついもう一杯が日常化し、気がつけば厚労省のガイドラインの倍ほどのアルコール量を摂取しているありさま。腸の不快感も頻発、てこ入れの必要性を感じていた。
 さて、二週間の断酒という、我が人生初となる健康的トライは、短期間だったにもかかわらず、効果なるものが体感できた。不安定だった大便の状態が一週間ほどで理想的な“硬さ”へと変わり、排便回数も朝食後の一回だけになり、肛門への負担がだいぶ減った。痔持ちの私にとってこれは大きな成果である。痔の状態は、排便状況と密接な関係があって、下痢や硬い便が続くと、例外なく痔の悪化につながってしまう。
 喉元過ぎれば熱さ忘るるタイプの私は、足取りも軽やかにデニーズOB会へと出かけて行ったのだ。

 七月二日(水)。立川の居酒屋【おっ魚・おっとっと】へいつものメンバーが集まった。
「あれ、木代さん、酒が進まないじゃないですか」
「ちょっとセーブしてんのよ」
「ならいいけどさ。いつもすげー飲んでたから体調悪いのかと思って」
 お気遣いありがとうございます。いやいや、体調は至極好調。ただ、せっかくアルコール抜きがうまく行ったから、後戻りしてしまうようなバカな飲み方はできないんだよね。ちゃんぽんなど滅相もない。ひたすらビールのみである。それにしても全員前期高齢者にもかかわらず、飲むは食べるは喋るはで、元気いっぱいだ☆

大根おろし

 毎年七月一日になると、武蔵野プールの屋外がオープンする。
 今年はクソ暑くなるのが早かったから、この日が待ち遠しかった。ギラギラと降りそそぐ熱射があったって、プールへ滑り込めば、
「太陽、ありがとう!」
 全身を冷たさが包み込み、天にも昇る気分である。浮力を感じたら、ゆっくりと腕を出す。
暑さがつらくてもこういう瞬間があるから、夏も悪くない。
 この日はオープンの九時から一時間少々、泳ぎに興じた。
 水泳は全身運動。普段使わない筋肉をフル稼働するので思いのほか疲れる。大汗をかくが、水の中だから不快感はまったくなく、プールから上がって着替えを終える頃になると、無性に水分が欲しくなる。いつものようにポカリを一気飲みした。

 自宅へもどると、まだ昼前だったが素麺を作った。氷をちりばめ、見た目の涼しさをアップ。もともと冷たい蕎麦や素麺は好物で、夏でなくても度々食しているが、この頃、少し手を入れてみた。めんつゆに大根おろしをたっぷり入れるのだ。辛みが爽やかさを呼び、特に夏にはもってこいの味わいになる。大根はいなげやで一本買っても二百円ちょっとなので、遠慮なく使えるところもいい。

ベビーリーフ

 摂氏35℃に迫る猛暑日が連荘している。エアコンをつけたって暑いものは暑い。私の場合、暑さが続くと決まって食欲が落ち、昼飯は冷たい麺類になることがほとんどだ。ただ、いくらのど越しがいいとは言っても、素麺や蕎麦ばかりでは飽きがくる。そんな時よく作るのが“ペペロンチーノ”。ニンニクベースのシンプルな味付けなので、冷たくはないが食が進む。今回は主材料のニンニクと唐辛子にプラスして、ベーコンとシメジを入れてみた。トッピングのベビーリーフには、ちょっとだけマヨネーズもしくはレモンベースのドレッシングをかけると味がぐっと引き締まる。
 実はこのベビーリーフ、マイブームである。何種類かの若い葉野菜がミックスされていて、ビタミン、ミネラル、食物繊維等々が豊富、しかもレタスとくらべて日持ちがいいので、ほぼ常備食材となっている。