最近になって発見したことがある。それはずいぶんと悩まされた頭皮の痒みについてだ。
一度痒みが起きると、掻けば掻くほど症状が悪化していき、終いには頭中ヒリヒリしてきて、洗髪の際には痛みすら出てくるようになる。
この対策にはシャンプーとリンスの使用を中止して、お湯だけで丁寧に洗い上げる方法をとってみた。サイト上の評価も概ね上々だったので、さっそく実行してみると効果は2週間を越えるあたりから出始めた。
頭皮の過敏性が幾分和らいでくる感じで、完治こそできなかったものの、その効果は満足できるレベルだ。但、欠点もあった。髪がごわごわしてきて指通りが悪くなり、心なしか髪の色艶も低下してくるのだ。まあ、あの痒みが緩和されるのだから贅沢は言えないが、一般的に女子には不向きだろう。
実行後2ヶ月が近付いてくると効果は安定し、週に一度ほどシャンプーとリンスを使った通常洗髪を入れてみても症状が後戻りすることがなく、ひとつの山を越えたと実感できた。
この勢いに乗じて、通常洗髪のサイクルを日に日に縮めていき、ついには以前と同様に、毎日シャンプーとリンスを使ってさっぱりと洗い上げられるようになった。
それまでは何の意識もしなかった洗髪が、これほど日々の生活に潤いを与えてくれようとは、夢にも思わなかったし、これは快感なのだ。
ところがである。
ある日、つむじ回りにぽつんと痒みが出ると、それが日に日に悪化していったのだ。
― なんで?
毎度鼻歌交じりに気持ちよくゴシゴシやっていたから、これにはがっかり。
お湯洗いで正常化した頭皮が、シャンプーの連チャンで過敏症になってしまったのか。
それとももっと他に原因があるのだろうか。
私の体には慢性鼻炎という、もう一つの“厄介もの”が住み着いている。毎年対処薬の服用は12月中頃から3月の中頃までと期間が決まっていて、これ以外の季節では気温や湿度が上がる為か、幸いなことに酷い症状には至らない。
今春は例年よりアレルギー症状が強かった為に、服薬は4月中旬まで延長していたが、ようやく平穏な季節がやってきて薬離れとなった。
ところがである。
服用を中止してから3~4日経った頃、先ほど述べたように痒みが再発してしまい、日々状況が悪くなり始めた。
これには関連性がありそうだ。
しかも痒みの再来は頭皮だけではなく、手足その他にも及んでいる。
もともと肌が敏感質で、子供のころから下着や靴下のゴム擦れで痒みが起きていたし、みょうなことに、時々踝より下の部分の足に猛烈な痒みが走ることもある。擦れやかぶれ、また虫さされでもなく、皮膚上には腫れ、赤み、湿疹等の痒みの形跡が全く出ない。この症状についてはまだ一度も医者に相談してないが、恐らくアレルギーではないかと思われる。
そう、対処薬の名称は“タリオン”。本来の主用途は皮膚科用薬剤で、効能はアレルギー性鼻炎,じん麻疹,湿疹・皮膚炎,アトピー性皮膚炎,皮膚掻痒症,痒疹/気管支ぜんそく等々とある。
鼻炎も押さえていたが、同時に皮膚の痒み、そして頭皮の痒みも押さえていたということなのだ。