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バイク屋時代50 危うさ

 ハーレー部門の営業責任者となった俺は、社長の指示や要望にしたがい、HD調布で営業業務を行う傍ら、適時HD東村山や遠くHD沖縄を訪れ、店の様子、営業マンの働きぶりなどをチェックしていた。やはり実際に自分の目で見てくると、各店の特徴がよくわかった。結論を先に述べれば、どの店もスタッフ達の働きぶりは悪くなく、一見レベルの高い自主性を匂わせるが、ふと裏を覗けば、組織としての機能は不足気味であり、危ういバランスで成り立っていることは否めない。

 初めて沖縄を訪れた時、いかにも南国らしい風の臭いに、同じ日本でありながら強い異国情緒を覚えたものだ。美しい海と大自然、そして独特の歴史を作った琉球文化。これからも有数の一級観光地として君臨することは間違いない。
 那覇空港からは<ゆいレール>に乗って古島まで行き、そこからはタクシーを使う。タクシー乗り場には運転手と思しき男性三人が、賑やかに談笑をしている。
「すみません、宜野湾のハーレーまで行きたいんですが」
 背が低く小太りのドライバーが振り向いた。
「はいはいどうぞどうぞ」
 走り出してしばらくは住宅街が続く。沖縄の住宅にはちょっとした特徴があって、ほとんどの家の二階にこぢんまりとしたテラスが付いている。
「お客さんはどちらからですか」
「東京です」
「そうですか。ジャイアンツのキャンプがあるときは、たくさんの人が東京から来ますよ」
 なるほどね、沖縄でもキャンプを張るんだ。野球はあまり詳しくないが、なんといってもジャイアンツは人気がある。そしてこのキャンプ話を皮切りに、ドライバーのマシンガントークが始まった。よほど話が好きなのだろう、しまいには息子の自慢話までが飛び出した。
 交通量の多い道路に入ると、間もなくして店に到着。タクシーから降りて店を仰ぐと、その大きさにびっくり。一年ちょっと前に最初の店からここへ引っ越してきたのだが、とにかく間口がとてつもなく広いのだ。この規模でHD調布の家賃より安いのだからたまげる。

「おつかれさんです」
 店長の茂雄くんである。彼は大崎社長の長男だ。
「でかい店だね」
「店の中でキャッチボールできますよ」
 大きなショールームの端には、これまた立派な倉庫が隣接している。東京のディーラーの社長がこれを見たら、さぞかし羨ましがるだろう。
 一息入れた後、さっそく営業ミーティングを行った。参加メンバーはトップ営業マンでオープンメンバーの大城くん、同じくオープンメンバーで、当時は紅一点だったGMD担当の山田さん、そして新人営業マンの新垣くんと女性営業の宮城さんである。それぞれ自由に現在重視して行っていることや、改善したいことなどを発表してもらった。
 大城くんは“我が道を行く”ってな雰囲気がよく出ている男で、商談即決率の向上が当面の課題。山田さんはオリジナルTシャツの売上アップ。新人の二人は、早く一人前になりたいとのことだった。皆朗らかで優しい笑顔を持ち、沖縄を象徴するかのような人たちである。
「今週中にTシャツの発注がありますけど、二百枚で行こうと思ってます。店長にも言ってあります」
 HD沖縄は観光客の来店も多く、沖縄旅行の記念としてだろう、名入りTシャツを買ってくれる。そしてそれ以上に米兵が里帰りのお土産として、ひとりで十枚近く買っていくのだ。なんといっても店の真ん前は米軍の普天間飛行場。普段から米兵の来店はとても多い。我々日本人が“横文字”に弱いと同じく、外国人は日本の“楷書”に弱い。よってデザインはアルファベットと楷書をうまくバランスさせると手に取ってくれるのだ。

「部長、彼なんですが、お客さんとのやり取りがスムーズじゃなくて、いけそうな商談でも会話が途中で止まって、逃がしちゃうことが多いんですよ。なっ、新垣」
 大城くんが横目でちらちらと新垣くんを見ながら話した。
「そうか、じゃ、新垣くん、あとで個別ミーティングでもやろうか」
「おねがいします」
 昼飯の後、新垣くんと二人だけで話しをしてみた。口下手だなというのが第一印象だったが、話が進むうちに、仕事自体になんらかの引っかかりを持っているようで、就労意欲はどう見ても高くなく、ややもすると離職を考え出すのではと心配になってきた。
「ハーレー売るってけっこう難しいんですね。ちょっと甘く見てました。とても大城さんのようにはいきません」
 表情に濃い諦めが出ている。
「大城くんだって最初は同じだったんじゃないかな」
「でも大城さん、すごくハーレーのこと詳しいし」
「それは勉強とキャリアの賜物だよ。きみはまだ入社して三か月だろ」
「まっ、そうですけど」
「そもそも大城くんは入社前から“ハーレー命”みたいな男だし、しかも営業歴は三年を超えてるからね」

 この晩、店のすぐ近くにあるイタリアンレストランで、ちょっとした歓迎会を開いてくれ、とても楽しいひと時を過ごせた。最初はややおとなしかった新垣くんも、アルコールが進むほどに笑顔が溢れはじめ、そのうちに若いメカニックたちの輪に入って盛り上がっていたのでほっとした。しかし、男性諸君は皆よく飲む。さすが沖縄か。
 翌日の午後には東京へとんぼ返りと、慌ただしい出張だったが、営業マンの声を直に聞けたことはやはり収穫だった。ただ、新垣くんをめぐる問題を考えればコミュニケーション不足は明らかで、この店もちょっとしたきっかけで安定感を失うのではと、危うい雰囲気を感じた。店長並びにリーダー職には組織の在り方を勉強させ、“自分の仕事とはなんぞや?”を早々に身に着けさせる必要がある。
 戻ったら即刻社長へ報告するが、改善の重要性をどこまで受け入れてくれるかは未知数。せめてリーダー職のやるべき仕事だけはちゃんと説明して欲しいところだ。でなきゃ、大きな経費を使って沖縄へ出向いた意味がない。

 搭乗を待つ間に、空港内の食堂で沖縄そばを食したところ、これがなかなかいけた。スープ、麺、具がうまくバランスされ、沖縄そば初心者でも印象よくいただけるだろう。
 石垣島の八重山そば、久米島の久米島そばと、これまでいろいろな沖縄そばを試してみたが、どれも頷ける個性があって、奥深さはラーメンに勝るとも劣らない。そんな中、空港食堂という性格上、敢えて万人向けな味付けにしたのだ。ただ、沖縄そばのエッセンスを余すことなく網羅したところはさすが。

変わらぬ価値

いせや公園店にて Hさんと

 Hさんとは定期的に酒を酌み交わしている。付き合いはかれこれ二十五年になるが、彼とは何気に会話のキャッチボールが弾む。恐らく“聞く”と“話す”のバランスがいいからだ。
 この日も“いせや公園店”で待ち合わせをした。

 十一月十八日(火)。
「いやぁ~、遅くなっちゃいました、すいません」
「そりゃいいんだけど、今日はずいぶんと混んでるよ。ちょっとだけど並んだもんな」
 平日の午後六時半であるが、ほぼ満席である。まったく不思議な店で、大昔も、コロナ危機の時も、そして今も、いつでも大繁盛。私が生まれた頃に開業した飲食店としては稀有なこと。
 十二年前にリニューアルを行った時、この店の持つ強力な昭和レトロ感はどうなってしまうのか、非常に気を揉んだが、なんとかギリギリのところで上手に収めたことも、売上好調の要因になっていると思う。レトロな大衆酒場の体面なくして“いせや”とは言えない。

 七年前、三十年近く続いた焼き鳥一本八十円が九十円に上がったときはがっかりしたが、肉のでかさ、味わい、種類の豊富さなどの“らしさ”をまったく変えずに今日まで至っていることは誠にありがたい。ちなみに現在は、ついに一本百円になってしまったが…
 それでも、生ビール四杯、レモネードサワー二杯、焼き鳥四本、餃子二皿、シューマイ二皿、もつ煮込み二皿、以上合計5,570円は、変わらぬ価値である。

夜間頻尿

 誰でも歳を取れば体に様々な不調が現れる。致し方ないことだが、日常生活に支障が出るようならできるかぎり改善したいのが本音。
 その中のひとつに尿問題がある。古希を迎える殆どの男性諸氏が自覚するであろう、夜間頻尿、排尿後滴下、尿道切迫感等々だ。
 私は半年ほど前から夜間頻尿が気になり始めた。これまでも一回は尿意で目覚めたものだが、それが二回になり三回になり、ひどい時には四~五回にも及ぶことがあり、排尿してもわずか一時間でまた行きたくなるという始末の悪さ。何度も起きれば睡眠不足になり、日中もボーっとすることが多くなった。しかもwebサイトで調べると、夜間頻尿は心疾患や転倒のリスクにもなりえるらしい。そして夜間頻尿の定義は、
【夜間、排尿のために1回以上起きなければならない状態】
 と、なんとも厳しい。今では当たり前になっている夜間のトイレだが、考え直さなければならないだろう。

 私は寝つきのいい方なので、夜中に起きても、排尿後のスッキリ感ですぐに寝落ちできる。しかしそれが五回ともなると、寝つきうんぬんの前にイライラが募る。精神的にきついのだ。抜本的に解決するには医師に頼るしかないが、その前にいったん冷静になって考えてみた。
“冷えるとおしっこが近くなる”
 多くの人に心当たりのある現象ではなかろうか。これをヒントに、就寝の際にはニット地のトランクス下着をつけることにした。ちなみにこれまでパジャマの下はすっぽんぽん、そう、何もつけなかった。締め付けられるようで嫌だったのだ。
 ニットの下着をつけるとお腹周りが温かくなり、違和感を覚えたほど。ところが慣れてくるとそのポカポカが深い眠りを誘うのか、最低三回は目覚めていたのが、二回で済んだのだ。これにはびっくり。夜間頻尿の原因は人それぞれと納得。翌日からニット下着は常用となって一週間がたったが、今のところ二回で留まっている。お悩みの方は是非お試しあれ。

 追記。
 生前の大坪社長は夜間頻尿に悩んでいた。泌尿器科を訪ねると、「二回までだったらそう悩むこともない」と言われたそうだ。“定義”とは異なるが、まっ、そんなものかもしれない。

よろこぶリチャード・なぎさ橋珈琲逗子店

 リチャードを散歩へ連れて行こうと玄関を出ると、時々右手にあるカーポートへ突き進むことがある。なぜなら、彼は車に乗るのが好きだから。

「逗子行ったのいつだったっけ」
「あれね、もう五年前だよ」
 逗子海岸沿いにある“なぎさ橋珈琲逗子店”には、海沿いにたくさんのテラス席があり、ペット同伴もOK。食事の後は逗子海岸で散歩と、犬連れにはとても都合のいいレストランだ。

 第三京浜、横新、横横と、二時間のドライブを経て車から降りると、リチャードはリードをグングン引っ張って歩き出した。この場所を覚えているのかいないのか?! いずれにしても尻尾フリフリで嬉しそうだ。生活圏を遠く離れ、周囲に漂う匂いがいつもと違うから興奮しているのかもしれない。これは人間だって同じ。たとえ絶景が見られなくても、美味しいものにありつけなくても、普段と異なる空気を感じられれば、それだけで旅は楽しい。

 時計を見れば午前十時。まだモーニングタイムである。
「それじゃ、フレンチトーストモーニングを二つ」
 私も女房もフレンチトーストが大好物。バターをこれでもかと塗りたくり、メープルを容赦なくかける。口の中は至福の甘さが広がり、なんとも言えない幸福感に包まれる。それだけではない。そんな口の中に苦みの効いたブレンドコーヒーを流し込めば、饅頭と緑茶の深い関係が理解できるというもの。
 リチャードがフレンチトーストの小さなかけらを美味しそうに食べている。犬だってわかるのだ。

 空は晴れ渡り、水平線には夏を思わせるような雲をバックに江の島が浮かぶ。実に気持ちのいい眺めだ。リチャードは砂浜の散歩が好きなようで、休むことなく歩き続ける。気温は20℃を若干下回るくらいだが、陽光が強く、シャツ一枚でも汗をかく。
「りーちゃん、前に来た時よりよろこんでるみたいだね」
「また来よう」

バイク屋時代49 不協和音

 HD調布には営業マンが三名いる。いつも元気はつらつ新木くん、クールでシャイな浅見くん、そして紅一点の会田さん。皆年齢も近く、仲がいい。
 朝からあまり電話もならず、来客もない。開店前のルーティンである、店内外の清掃とバイク磨きを終えると、各自コーヒーを自前のマグカップへ注ぎ、商談カウンターへと集まる。
「新木くんさ、昨日はメカとやりあったの?」
 浅見くんが心配そうに聞いている。
「やりあったりはしないけど、いつものことだよ、なんかさ、気分悪いんだよね」
 何気に耳に届いたやりとりが気になった。
「小笠原さんってさ、確かに気難しくて細かくて苦手なタイプだけど、いちおうお客さんじゃない。それを適当にあしらえとか、できないものはできないってはっきり言えよとかさ、それってどうなのかな…」
「そうゆうの、うちって多いよな」

ドゥカティ Diavel
2011年発売  1200cc 水冷L型ツイン 最高出力 112馬力 (日本仕様)

 883Rに乗る小笠原さんは、恰幅のいい大柄な還暦ライダー。見た目とは裏腹にとても神経質で細かい人である。何かにつけ小言が始まるが、いつも相手になるのは、彼の担当営業である新木くんだった。
「金払ってんだからさ、取引先にはもっと厳しく対応しなきゃダメだよぉ」
 愛車のカスタムペイントを行うことになり、前後フェンダーとタンクを取り外して、塗装業者へ依頼したのだが、戻ってきたパーツを確認すると、リアフェンダーにねじれのような歪みが生じていると言い張るのだ。しかも塗装前は絶対になかったと断言、憤慨している。
「いやぁ~、小笠原さん、そうはおっしゃっても、塗装屋でフェンダーをひん曲げることなんてありえないですよ」
「じゃあ、なんで歪んでるのよ!」
 かなり険悪なムードになってきた。ここは立場上、乗り込まなければならない。
「小笠原さん、リアフェンダーですけど、部品単体で観察すると、残念ながら新品でも完全左右対称なんてものはないんですよ」
「なに言ってんの、そんなことないだろぉー」
「そんなことあるんです。ちなみに、国産メーカーのフェンダーだったらそんなことないと思いますが」
 つまりだ、ハーレーの品質基準からいえば、リアフェンダーは少しぐらい歪があっても、シートレールに装着すればまっすぐになるから、それでよしなのだ。米国と日本とでは、物作りに対する考え方に大きな相違があるのは事実。
「じゃ、装着して見せてくれよ」
「メカの手が空いてないので、今すぐは無理ですが、明日以降でしたらお見せできます」
 不満たらたらの様相で引き上げた小笠原さんであったが、後日来店した際に、かっこよくカスタムペイントが仕上がった愛車を目の当たりにして、ぶつぶつ言いながらも、なんとか納得してくれた。

2011年モデル ハーレーダビッドソン XR1200X

 今回の一件は、俺がしゃしゃり出るまでもなく、担当したメカが同じように説明すれば、お客さんの納得度も高いだろうし、営業マンとの信頼の絆も構築できるはず。それをなぜかメカと営業はそれぞれ相手方に問題を丸投げする傾向が見られるのだ。
 ふと思うことがあり、この一件を直接社長に報告した。
「おさまってよかったじゃない。小笠原さん、細かすぎだよ」
 予想していた返答である。
「結果はそうなりましたけど、担当メカが自らお客さんの声を聞こうという意気込みがあれば、浅見くんもこれほど悩むこともなかったと思いますよ。フェンダーの歪の件だって、営業やってまだ数カ月の浅見くんじゃわからないし、一人で解決できるものじゃない」
「だから部長がフォローしてくれたんじゃないの?」
「社長、伺いますが、うちのメカは、苦手なお客さんには直接タッチせず、ただ整備作業だけをして、なにかが起これば営業マンへ丸投げしてますが、それでいいんですか?!」
「全部が全部そうじゃないだろ」
 自分を推してくれる親しいお客さんなら、作業中でも手を休めてべらべらとお喋りを続けるのに、苦手意識のあるお客さんとなると、すべて営業マンに任せてしまう現況。入社十年越えのメカに対して、浅見くんレベルの営業マンが文句を言えるはずもない。俺が思うに、最も根の深い問題は、この状況を社長や店長は知っているのに、なんの指導もアドバイスも行ってないことなのだ。
 大崎社長は以前から言っている。
「うちはスタッフの自主性を重んじる」と。
 しかし実際には単なる放任であるのに、それを「自主性」と言い換えているだけである。

2011年モデル ハーレーダビッドソン FLTRU Road Glide Ultra

 大崎社長は営業のプロだ。若い頃は東京日産でコミッション営業をやっていて、トップ売上げを何度も果たした凄腕である。笑顔を絶やさない商談は非常に巧みであり、お客さんは社長との会話が進むほどに、購入後のバイクライフを胸の内に膨らませ、気がつけばサインしているのだ。
「ありがとうございます!」
 はたから見ていて凄いと感じることはこれだけではない。こうしてギャルソンメンバーとなったお客さんをとことん大事にする。店に遊びに来ればホストに徹し、回を増せば会話の内容もバイク談義からプライベートなことにまで発展していく。だから社長のお客さんのリピート率はダントツに高い。営業マンが商品に大きな付加価値をつけて売る最良の例と言っていい。
 さて、一匹狼ならば抜群の成果を上げる大崎社長だが、実は彼、組織の中に組み入れられて仕事をした経験がほとんどない。そのせいだろう、組織の在り方、教育、指示伝達、信賞必罰等々へ対する社長独自の考え方を聞いたことがない。恐らくだが、持ってないのだ。
 この影響であろうか、全店において組織のタガが緩み始め、調布、東村山、そして沖縄は、それぞれ独自なカラーを持って独り歩きをし始めていた。なにかがおかしいと大崎社長が感じ始めたころには、多くのスタッフが不満や疑問を持つようになり、最悪の結末である離職へと進んでいった。痛手だったのは、優秀な営業マン達が現況に鑑みて先を読み、このままいてもメリットなしと判断、次から次へとモト・ギャルソンを去っていったのだ。残ったのは歳がいった家族持ち。辞めても転職がおぼつかない面々である。
 ちなみに過去二年間のうちに、調布の瀬古くん、三波くんが去り、実はこの先一年で、新木くん、浅見くんの二人も辞めてしまったのだ。彼らがHD調布へもたらした売上げは大きく、その貢献度は計り知れない。さらにHD東村山の営業マン橋澤くんも時を同じくして退職し、広告代理店への再就職が決まった。
 こんな状況だから、売上も徐々に厳しいものとなり、財政的な体面を保つため、俺の首も風前の灯火となっていたのだ。