
右膝の根治は、とうの昔に諦めている。ただ、毎日続けているジョギングのおかげか、状態は安定していて、顔をしかめるような痛みからはおさらばできたようだ。登山の際も一歩一歩注意して歩くことを念頭に置き、四~五時間ほどの行程であれば、よほどの急登や下りが続かない限り、心配ご無用となった。
ジョギングは武蔵境方面をぐるりと3Km回る。この頃は走り方も安定し、しんどさはだいぶ軽減。むしろ体調のいい時などは楽しく感じる。
酷暑続きなのでスタートは陽が落ちてから。汗っかきな体質なので、事前事後の水分補給には十分気を使っている。夕方になっても気温が下がらない日は、単に水ではなく、粉末のポカリスエットで500cc分を作り、塩分糖分の補給も忘れないようにしている。
先日、玉川上水の遊歩道から境橋へ向かっていると、突如黒い雲がかかりだし、冷たい風が吹き出すと共に、遠くの空で、かすかな遠雷が響きだした。これはヤバイと、境橋から六中方面へUターン。自宅までの最短距離を急ぐが、早くもポツリポツリと落ちだしてくる。
夕立は降り始めたら一気。案の定、いちょう橋から西久保へ入った頃には全身ずぶ濡れになった。
「ただいま~、いやぁ~まいった~~」
「いつも大汗かいてるから同じじゃない」
同じじゃないが、まっ、そんなもんか。
「早くお風呂入れば。会社から持ってきたビールが冷えてるよ」

そう、SUNTORYの“MASTERS DREAM”である。貰い物でなければ口にすることはないビールだ。冷やしたジョッキに静かに注ぐと、いつものトップバリュとは異なる香りが鼻腔を満たす。ジョギングして風呂を浴びれば喉はカラカラ。グビッ、グビッと喉を通過していく。
「うまい!!」
「よかったじゃない」
これを皮切りに夏の晩酌が始まった。庶民のささやかな幸せだ。