
ついに鉄槌が下ったようだ。
主犯である元HDJ社長のN氏は、極めて自己的なビジネスマンであり、己の利益を守るためなら、いかなる手段をも講じる人物。今回の一件ではその化けの皮がはがれ、業界内に悪辣且つ幼稚な運営の実態があらわになった。とにもかくにも、被害者であるディーラー経営者達の連携と努力の賜物だろう。

今回の一件は、“優越的地位の乱用”に他ならないもので、その手口は弱者を脅すチンピラと何ら変わらない。本国ハーレーダビッドソンに対し、自己の評価を上げるために市場規模をはるかに超える大量の車両を引き受け、それをそっくりそのままディーラーへと押し付けてきたわけだ。
「仕入れ目標に全然足りませんね~、このままではインセンティブ“0”だけじゃ済みませんよ」
「そりゃないでしょ。勝手に目標を決めたのは、Nさんじゃないですか」
「年間目標については、承諾のサインをいただいてますよ」
「だって、サインしなければ仕入れに制約をつけるって脅かすから…」
「サインはサイン、ビジネスです」
「とは言っても、資金繰りが回りませんよ」
「社長、このレベルを売ってもらえないんじゃ、来季からの契約はないと思ってください。はっきり言って営業努力が足りないんです。〇〇モーターさんなんかは、社長のところと同じような店格とロケーションだけど、倍は売ってますからね」
ディーラーと現地法人はウィンウィンの関係でなければならい。ディーラーはユーザーに対し、ハーレーを所有して本当によかったと思ってくれるよう、アフターに励み、時にはカスタムの相談や事故修理の対応、そして仲間づくり等々にも誠意をもって注力する。一方、現地法人は、市場を的確に読み、拡大するために必要な具体的施策を立案、その施策がもたらす効果を予測し、ディーラーと共に売上目標を検討していくのだ。達成した暁にはそれ相当のインセンティブを用意し、更なる健全なディーラー運営を進めていけるよう忠言も欠かさない。以上が本来のあり方であるが、それがどうして、N氏にとって市場はないものに等しく、ましてディーラーなど、ハーレーを詰め込む器くらいにしか考えてないから厄介だ。
それにしても、こんなことをしていたら、いつかは白日の下にさらされ、糾弾の雨あられを浴びることになるなど、普通に考えればわかるはずだろうに…
いずれにせよ、ハーレーダビッドソン三鷹もほっとしている、かな?