膝の具合 Part 3

 一月も残すところ数日。
 徐々に体が軽くなってくると、ウォーキングの義務感は薄らぎ、楽しみさえ覚えるようになった。相変わらず階段の上り下りでは痛みが出ていたものの、その程度は徐々に低減しつつあり、ゆっくりだが回復へと向かっていることは間違いなさそうだ。

 こうなると試したくなるのが人情。一般的な山はまだ無理なので、菜の花畑が満開となっている、神奈川県二宮町の吾妻山公園を歩いてみることにした。公園の象徴である吾妻山は標高136m、登山口から二十分余りで山頂に立てる。
 市営駐車場へPOLOを置き、二宮駅を目指して歩いた。ずっと歩道なので痛みは全く出ず、膝が悪いことを忘れてしまう。登山口は三つあったが、国道沿いにある梅沢口から入ってみた。
「痛っ!」
 丸太の階段に右足を置き、普通に力を入れたらやはり痛い。致し方なく膝の真上に体重を乗せ、一段一段丁寧に足を運んだ。この歩き方だと痛みは小さく抑えられる。わかってはいるが、まともな登山を行うにはまだまだ日数が必要だ。

 とある日。路面からの衝撃を少しでも減らすことができれば膝のリアクションも変わってくるのではと、マラソンイベントでも主流になりつつある厚底シューズに着目してみた。webでその特徴を調べていくと、何気に今の自分に合っているような気がし、さっそく商品を検索した。するとヤフオクに『美品・アシックス GEL-NIMBUS 24 サイズが合わなかったので出品 使用歴ジョギング2回』というおあつらえ品を見つけ即落札。届いたその日に試し履きをすると、このような履き心地の靴だったのだと、なんとも新鮮な感覚に驚いた。使い始めはソールの柔らかさに不安定さが伴ったが、馴染んでくるとやはり膝に優しい。歩幅を極端に小さくしたジョギングを試してみたら、ほとんど痛みが出ず感激。これ以降、GEL-NIMBUSはなくてはならないアイテムとなった。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です