井の頭公園・桜

2020年3月25日(水)。井の頭公園の桜がほぼ満開という情報をキャッチし、早速カメラ片手に出かけてみた。
機材はは定番コンビのD600+Nikkor24-120mmだ。
昨日まで吹き荒れていた恐ろしいほどの風は止み、朝からほぼ無風となった最高のコンディションは、きっと楽しい撮影のひと時を与えてくれるだろう。そんな気持ちで自転車を飛ばした。
税務署を過ぎ、動物園北側の一通を出れば公園通り、自転車置き場は目と鼻の先である。

「なんだこりゃ?」

桜満開と言えども今日は平日のはず。なのにこの自転車の多さは一体どうした。
ざっと見ても普段の3倍は下らない。それに周囲を見回せば明らかに人が多い。
坂を下って池まで来ると更にびっくり。井の頭公園にはこれまで数えきれないほど足を運んでいるが、平日にこれほど多くの人を見たのは初めてだ。数年前のGWに見たそれと殆ど変わらない。
しかも人々を観察すると、もちろん自由時間たっぷりの老人は至る所で目に付くが、それにもまして多いのは何と若い人達なのだ。特に女性が多く、恐らく春休み中の女子大生と言ったところだろう。コロナ騒動でアミューズメント施設は何処もやっていないし、イベントはほぼ全滅、かと言って渋谷や新宿などの人混みへ出掛けても、待っているのはコロナ感染の脅威だけ。ならば友達と近くの公園にでも行って、満開の桜でも愛でようってことなのだ。

公園側は、コロナの感染拡大を考慮して、集団での花見はやらないよう呼び掛けている。見回せば確かに例年にあるような集団でのどんちゃん騒ぎはないものの、3~4人ほどでブルーシートを広げているのはずいぶん見かけるし、何とあれだけの数を設置している公園ベンチが一つも空いてないのだ。
都は不要不急の外出は避けるようにと喚起はしているが、市民の心情を察すればそろそろ限界が迫っているだろうし、何より桜満開を始めとする春の解放感がどうしたって外へと誘うのだ。
しかしここは踏ん張りどころ。個々の箍が緩めばイタリアのような惨状になることは間違いないのだから。


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