新しい味・焼酎お湯割り

リチャードの散歩でよく使うのが玉川上水の南側散策路。“ぎんなん橋”から入って“けやき橋西”までの約1km区間である。せせらぎを聞きながら木々の中を行くといった風情のあるところで、四季折々の草花を愛でる市民憩いの場所となっている。
その区間のちょうど中ほどに農家の無人販売所があって、新鮮野菜を安価で手に入れることができるのだが、先日の休みにリチャードを連れてその前を通ると、何やら籠一杯のミカンが置かれていた。
珍しいので足を止めると、籠に何やら張り紙があり、読んでみると「とてもすっぱいです。鍋やお漬に使ってもよいです。お金は一人なんこでも、お気持ち入れてください」とあった。
この時“とてもすっぱい”の一節に反応、瞬時に“焼酎”が脳裏に浮かんだ。
寒い時期の晩酌にはレモン果汁と甲類でお湯割りをやるのが私流だが、たまには同じ柑橘系でも違った風味を取り入れてみたいと常々思っていたので、これはタイミングが良かった。
どうせならシークワーサーレベルの酸っぱさがあれば最高などと考えながら、料金箱に30円を投入して3個をポケットに入れた。リチャードには悪いが、散歩は早々に切り上げ、晩酌を始めることにした。

自宅へ戻ると早速ミカンを二つにカットして果汁を搾り出す。いい香りだ。
味見をするとさすがに酸っぱかったが、考えていたほどでもなく、半分でちょうど一杯分の果汁がとれた。
グラスに移して甲類を入れ軽くステア、最後に熱湯を注いで出来上がりである。
柑橘系の爽やかな風味と、レモン汁にはない微かな甘みが口いっぱいに広がった。
こいつは癖になりそうだ。


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