歳は取りたくない

情けないことだが、毎年この時期になると決まって体のどこかにトラブルが発生する。
2年前の腰痛などは良い例だ。
年末撮影会の数日前に、何の前触れもなく突如腰に強い痛みが走り、その後、年明け1月の半ばまで不自由な生活を強いられた。重いものを持ったり、無理な運動をしたりした記憶は一切なく、今でもその原因は分からずじまいだ。毎朝欠かさず行っているストレッチングも、腰痛はもうこりごりの一念で始めたもので、それからは多少の疼きが出ることはあっても、車の運転ができないような重篤な症状には至ってない。

さて、今年はと言うと、やはりふたつほどトラブルが発生している。
先ずは持病である鼻炎の悪化だ。病院で処方された薬でも効き目があまり出ない。
鼻は子供の頃から過敏性の兆候があった。
空を見上げれば陽光に鼻腔が刺激されて、はっくしょん!
冬になると風邪ではないのに、同じくくしゃみが出てしょうがないなど、粘膜の過敏性は人並み以上だ。
しかし5年前から放っておけない程にその症状がきつくなってきた。
起床すると同時にムズムズが走り、連発するくしゃみと止まることのない鼻水に苛まれ、仕事にも影響してくる始末。仕方がないので、吉祥寺の小野耳鼻咽喉科を訪ねて薬を処方してもらうことにした。
<タリオン錠10mg>と<ネオマレルミンTR錠6mg>である。
10月末から服用を始め、そこそこの効き目で満足していたが、3月に入るとスギ花粉もプラスされたか、効き目が低下した。その旨を医師に話すと、今度は<アレロック錠5.5mg>と<ナゾネックス点鼻液>の組み合わせに変えてきたのだ。
これはよく効いた。毎日が楽になりこれで問題は解決と一旦は安堵したが、よく考えれば、毎年10月の暮れから翌3月いっぱいまで、副作用が怖い薬をこの先ずっと飲み続けなければならない。
そう思った時、これとは異なる解決策を探そうと決断、ネットで“鼻炎”をひたすらググっていくと、見つけたのが腸内環境の改善によってアレルギー体質が相当なレベルまで改善できるという事実だ。
最初は昔から馴染みの乳酸菌錠剤<ビオフェルミン>でスタートしたが、調べが進むうちに、あのカルピスが通販のみで提供している<アレルケア>という乳酸菌サプリメントへたどり着いた。あくまでも薬ではないこと、そして費用も二カ月で4,000円弱という経済性に頷けた。
鼻炎の症状が始まらない9月から飲用を開始し今日に至るが、評価は大凡80点。薬ではないのでカチッとした効き目はないが、この冬を迎えるまでの数年間、病院の世話にならなかったという結果が物語っている。
そんな経緯で頑張ってはきたが、今年の秋は想定以上のアレルギー物質が飛び交ているのだろう、ついに我慢の限界を超えてしまい、再度病院の世話になることにした。
今度は通いやすさを考えて、小野耳鼻咽喉科ではなく、自宅から近い“三鷹もろほし耳鼻咽喉科”へと換えてみた。

「この薬は最近出たばっかりの最新版なんですよ」

<デザレックス錠5mg>と<モンテルカスト錠10mg>は、どうやら星川先生のいちおしらしい。
期待も膨らみ早速服用すると、最初の3日間はよく効いたように感じた。ところが処方された2週間分が終わりになる頃から、飲まない時とそれほど違わなくなってきたのだ。
その旨を星川先生へ伝えると、

「もうちょっと長期で飲まないと効き目が出てこないんですよ」

それではと更に3週間分を処方してもらう。
一時は先生の言葉を信じようとしたが、それから1週間経っても病状は変わらないので、次は医者を換えようかと目下思案中だ。

さて、鼻炎に関してはここまで。ふたつ目はちょっと厄介な話になる。
約2カ月前からだろうか、何となく腹の調子が変なのだ。
小さい頃から精神的ストレスに弱く、4~5歳の頃には自家中毒症に罹ってしまい、強烈な便秘や下痢による腹痛、それに嘔吐と、ずいぶん辛い思いをしたようだ。
小学4年生の時には自律神経失調症と診断され、やはり精神的な脆さが関係した。
学校へ行こうとすると腹痛が始まり、母親が<しょうがないから今日は休みなさい>と言えば、あら不思議、途端に痛みが消えてしまう。
大学生になっても似たようなことがあった。
日大習志野校舎への通学は、三鷹から地下鉄東西線を利用した。何しろ同駅始発なので、ラッシュ時でも一本待てば座っていけるというメリットがあった。
ところが当時の地下鉄東西線の快速は、東陽町を出ると西船橋まで無停車。朝から腹の調子がいまいちの時など、この区間に入った途端に腹痛が始まりトイレに行きたくなるのだ。
十数分の間、電車から降りることができないという縛りに反応してしまうのだろう。脂汗を垂らしながら耐え忍んだことは一度だけではない。

下痢が続くわけでもないし、腹痛が起きるわけでもないのだが、腸の調子がこれまでと違うことだけは確かなのだ。
ちょっと食べ過ぎたり飲みすぎたりすると、ヘソ下に一瞬だけだが軽い痛みを覚えたり、腹からゴロゴロが断続的に発生したりする。そして下痢まではいかないが便が柔らかく、そのせいか便の太さがいつもの7割程度しかない。
不安なことにこの症状が2カ月近くも続いているので、とりあえずネットで調べてみると、な、なんと、どれも大腸癌の症状に近いではないか!
これはショックだった。
腸内にポリープ(腫瘍)ができると、その部分の腸管が狭くなり、そこを通る便が細くなることがあるという。
これは正直<知らぬは一生の不覚>に陥るところだった。
病は早期対処がベスト。早いうちに近所の胃腸科を訪ねたいと思っている。
まったく、歳は取りたくない。


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