胃カメラ 武蔵野陽和会病院

Print10月9日(木)9時。人生二度目となる胃の内視鏡検査を行った。
初めての検査は2007年の4月だったから、早いもので、あれから既に7年が経っていることになる。
検査は今回も市内にある武蔵野陽和会病院でお世話になった。いつも変らないスムーズな対応と、先生方の高い技術のおかげで、呆気にとられるほどスムーズに終了。
陽和会の先生方が突出して技術が高いとなれば話は別だが、<胃カメラ=苦しい>という一般論は、そろそろ考え直す頃かもしれない。我が国の医療技術は日々進化しているのだ。

「これ飲んで下さい」

ドクターが小さな紙コップをさしだした。
検査の段取りは先回とほぼ同じだが、麻酔薬の入ったアイスキャンディーを舐める前に、胃内粘液の溶解除去をおこなう薬(プロナーゼMS、ガスコンドロップ)を飲むことになったようだ。これで胃の内壁がクリアに観察できるらしい。
私だけかもしれないが、この薬、飲むとなぜかボーッとしてきて気持ちが落ち着く。

数分後、アイスキャンディーを舐める。
先回より麻酔の効きが圧倒的に良く、舐め終わった頃には唾を飲むにも抵抗を感じた。
麻酔が確実に効いていることが実感され、更に気分が落ち着いてきた。やはり二度目となると大まかな流れが分かっているので気分的には楽である。
アイスキャンディーの中身はキシロカインゼリーとキシロカインビスカスだ。

「木代さん、入って下さい」

お呼びがかかった。
処置室に入ると7年前の記憶が蘇ってきて、やや緊張が走る。
先ほど紙コップをさしだしたドクターは、どうやら助手の方らしく、実際に行なうのは右脇のディスクに座っている先生で、ベッドに横になるとすぐ傍に来て色々な説明をし始めた。
ネームバッチを拝見すると“黒田先生”とある。陽和会のホームページを見た時、内視鏡室のスタッフ写真に載っていた外科医長だ。これは何とも心強い。

「注射しますね、ちょっとチクッとします」

ドルミカム注射液2.0mL。鎮静剤である。
先回が2.5mLだからか、体が熱くなってこない。しかし頭は充分ボーッとしてきた。
この精神状態ならば、“矢でも鉄砲でも持ってこい”でいけそうだ。

「少々苦いですが、麻酔薬を喉へスプレーします」

最後の麻酔薬はキシロカインポンプスプレー。
これが実に強力な効き目を発揮する。
言ったとおり、喉の奥へ強い苦味が走った。

「前掛けを着けますので、唾は全部口から吐き出して下さい」

麻酔は順調に効き出した。既に唾は飲み込めないほどに喉回りが麻痺してきている。

「苦しくなったら溜息をつくように、ハ~ッと息を吐いて下さい」

マウスピースがきた。さあ、内視鏡の挿入である。
そう思ってモニターを見上げると、なんと既に食道内壁が映し出されている。さすが外科医長、慣れたもんだ。

「このポリープは完全な良性ですね」

良かった。生検が必要ですなんて言われたら目の前真っ暗だ。

「特に問題ではないですが、噴門がちょっと緩いですかね」

この頃の内視鏡は、進行方向の後ろ側もちゃんと見渡すことができるのだ。
しかし“緩み”は気になるところ。これも加齢のせいなのだろうか。次回来院した時に詳しく聞いてみようと思う。

「はい、終了です。お疲れさまでした」

お見事。
この鮮やかな流れなら、定期的に行なって胃の健康に万全を期すことに抵抗感はない。
立ち上がろうとすると、鎮静剤が効いていて足元が怪しい。
休憩室で暫く横になってから帰宅することにしよう。

続きもあります☆


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