エレキバンド・その9・ギター

Jimi Hendrix心待ちだったのはミュージックライフの発売日。
特に好きなギタリストやグループの特集記事が載ったときは、何度も読み返して、必要な情報は尽く頭の中へと染み込ませた。端から端まで全て読む雑誌は、少年サンデー、少年マガジンに次ぐ3番目となり、ロックアーティストとロックミュージックへの大きな憧れが懐かしく思い出され、今でも胸が熱くなる。

ー テレキャスターか、、、かっこいいな~、、、

当たり前だが、プレイ中のトップギタリスト達は皆かっこよく、その姿は“本物”を感じさせた。そして彼らが弾いているギターが、時としてプレイヤー本人以上にロックミュージックを主張し、その魅力的なデザインは、グループサウンズが使うギターしか知らなかった目に、強大なカルチャーショックを焼き付けたのだ。
そもそもグループサウンズの使うギターは不思議が多すぎた。

殆どの海外ギタリストは、米国製のGibson若しくはFenderの製品を愛用していて、この2メーカーは既に世界のエレキギター界を牛耳っていた。ミュージックライフの写真を見る限り、私の好きなピーター・グリーン、エリック・クラプトン、そしてマイク・ブルームフィールドも、Gibsonのギターを使っていたし、あの有名なジミ・ヘンドリックスはFenderのストラトキャスターなくしては語れない存在だ。
一方、タイガース、テンプターズ、スパイダーズ等、当時の人気グループサウンズ達を擁する日本の音楽事務所は、総じて全世界に絶大な人気を誇るビートルズのエッセンスを取り入れ、バンドをよりコマーシャルなスタイルへと走らせる傾向があり、ステージやTVで特に重要となるビジュアルに関しては、ギタリストの好み云々に拘わらず、事務所の意向としてビートルズの面々が使っていたエピフォンやリッケンバッカーを指定させたのだろう。
この他に日本ならではの独自性を貫いたグループもいた。ヘアースタイルは“七三”、衣装はスーツという“まんまサラリーマン”が印象的だったブルーコメッツである。そこのギタリスト三原綱木が使っていたバイオリン型ギターは、中学生の目にもぶっ飛びのかっこ悪さだったが、今から思えばあれはあれでグループの雰囲気にマッチしていたのかもしれない。しかし、エリック・クラプトンがGibson・SGでブルースのアドリブを奏でる姿とはあまりにも対照的であり、既に海外のロックシーンが音楽のスタンダードだと認識していた自分にとって、この傾向はどうにもこうにも理解しがたく、大好きだったあのタイガースでさえ、時と共に興味の対象から外れていったのである。


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