歩道を埋め尽くす落ち葉

 勤め先の真ん前には甲州街道が走っている。その沿線に並び立つ銀杏が今まさに紅葉真っ盛りで、鮮やかな黄色が季節感をこれでもかと醸し出している。ただ、町の景観が盛り上がるのはいいとしても、毎朝出勤するとおびただしい量の落ち葉が歩道を埋め尽くしていて、これの処理に結構な労力を要する。腰痛もちには厳しい作業であり、非常に悩ましい。たまに役所に依頼された処理業者がトラックに乗って巡回してくることもあるが、彼らの作業は枯葉をかき集めるのではなく、大型のブロアーを使って、単に歩道から車道側へ吹き飛ばしているだけで、全く用をなさない。交通量の多い幹線道路だけに、三十分も経たないうちに再び落ち葉は歩道へと舞い戻ってくる。あんな作業にギャラを払っているのだから、税金の無駄遣い!なんて言われてしまうのだ。
我々市民は自腹を切ってごみ袋(大)を購入し、腰痛に耐えながらも毎日のように落ち葉拾いを行っている。吹き飛ばすことしか能のない業者を雇うくらいなら、そのギャラをごみ袋購入予算に回してもらい、沿線の市民へ支給する方が市民感情的にも得策だということを分かって欲しい。

 銀杏の木が丸裸になれば、冬が来る。
「今年も終わりか……」
ショールームから甲州街道を眺めつつ、こんなつぶやきを何度漏らしたことか。そしてこれから先、何度つぶやくのだろう。


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