Leica・ライカ

 カメラ好きの諸兄ならば、Leica・ライカと聞くと、何かしらのイメージが脳裏で弾けるはずだ。高価、趣味、デザイン、長い歴史等々と、個人によって様々だろうが、一般的な撮影道具として考えた場合、やや離れた立ち位置にあるということが、共通の印象ではなかろうか。
• 高価すぎて、入手の選択外。
• 価格に見合う性能があるのか?
• CPを考えれば、迷わずメイドインジャパン。
 と、こんな意見が出てくるはずだ。

 さて、時計の主目的は正確な時刻の表示。ごく当たり前のことだが、これを踏まえて、シチズンの電波腕時計<50,000円>とロレックスの廉価版エクスプローラーⅠ<1,650,000円>を比較すると、何とも悩ましい思いが渦巻く。
 ロレックスのムーブメントは自動巻きだ。いかに精度高く製造しても、その構造上、例外なく三日に1~2秒は狂うもの。対照的に電波時計は何年使おうが1秒も狂わず、絶えず正確な時刻を示してくれる。基本性能に対するこの圧倒的な差があるにもかかわらず、ロレックスの支持は変わることがない。
 両社はいわば【ブランディングの覇者】なのだ。
• 芸術品のような美しいボディ。
• 比類ない耐久性。
• 高い精度とブランドの信頼性。
 上記の文言は、Leicaとロレックス共にピタリ当てはまる評価だが、この両社製品の“主目的”を絶賛する記事は、あまり見当たらない。

 うちの“Leica”。ついつい見とれてしまう。歴史が作ったデザインとでもいうのだろうか、風格さえ漂ってくる。
 ボディに収められるフィルムも、うっとりとする甘さなのだ。

十七年前の松崎

 この三連休、ぐちゃぐちゃになった屋根裏部屋を整理していたら、小さな段ボールに入った数枚のDVDを発見。その中の一枚を手に取ってラベルを確認すると、なな、なんと、十七年前に開催した年末撮影会の写真データだった。
 振り返れば、雨や寒さや強風やらに苛まれた二日間だったが、意外や撮影は楽しく、これまでになく積極的に被写体を追ったことを思い出した。
 使った撮影機材もメモ帳にちゃんと記録されていた。
 ニコンD100にはシグマのレンズ18-125mm F3.5-5.6 DCを装着、それとサブ機はニコンの高級コンデジCoolPix5000だった。カメラ、機材ともに、昨今の新鋭機と比べれば大人と子供ほどの性能差があるが、そこは撮影に対する情熱で見事にカバーしている。
 2003年年頭にD100を手に入れ、無我夢中でトライ&エラーを繰り返していたころだから、ブレや露出ミス等々、多々見受けられるが、今だったら恐らくレンズは向けないであろう被写体へも、何とかうまく切り取ってやろうという積極性が見え隠れし、機材の良し悪しだけでは決して解決できない、撮影本来の醍醐味がひしひしと伝わってくる。
 因みに、この時の宿泊先は松崎の【豊崎ホテル】。人気店【民芸茶房】を食事処とする老舗旅館だ。

<参考>
・ニコンD100(発売日:2002年6月)
・シグマ18-125mm F3.5-5.6 DC(発売日:2004年7月)
・ニコンCoolPix5000(発売日:2001年12月)

宿の予約


写真は2019年の年末撮影会で利用した、下田外浦海岸にある【伊鈴荘】での夕食。

 十月一日(日)。年末撮影会で泊まる宿の予約を取った。
 今回は西伊豆浮島温泉の【大屋荘】で決まり。ここの利用は二度目で、宿から徒歩数分で至る浮島海岸には、燈明ヶ崎遊歩道の入口があったり、海岸にそびえる巨大な奇岩等々、被写体には事欠かない魅力に溢れている。ただ、日程が毎回十二月三十日、三十一日の二日間と決まっているので、季節的変化は望むべくもなく、回を重ねるごとにネタは減り、撮影会というより、単に忘年会と称した方が、ここ数年の内容に即している。とは言え、ビールでのどを潤し、新鮮な海の幸に舌鼓を打ち、温泉に浸かり体の芯まで温まれば、一年間で溜まったもやもやなど見事に消散。だからこの年中行事は十数年も途絶えることなく継続され、今後、形こそ変わることはあっても、終わることはないだろう。

■ 西伊豆の宿、この頃事情 ■
 ここ五~六年で宿の予約に手間がかかるようになった。なぜなら、私並びに相棒のTくんが好む、一泊二食付きで1万5千円以下のリーズナブルな民宿または船宿が、じゃらん、YaHooトラベル、楽天トラベル等々では、ほとんど見つけることができなくなったからだ。掲載料が高いとか、費用対効果が悪い云々の諸事情は分かるすべもないが、致し方がないので、これまでに利用した宿の中から、好印象だったところへピンポイントで予約を入れる方法をとっている。