ある朝

 朝の散歩でふと気がついた。日が長くなったな~と。
 寒い時期は目覚まし時計を午前六時にセットしている。ベルへの反応はいいほうだが、温い布団の中は気持ちいいったらありゃしなく、起き上がるまでにはたいがい十五分を要してしまう。
 ちゃっちゃと着替えて居間へ降りる。
「おはよう、お散歩だよぉ」
 首をもたげた眠たさ満面のリチャード、三度ほど伸びをすると尻尾をふりながら近づいてきた。毎日ほとんど同じ時刻に出かけるが、玄関のドアを開くとあたりがとても明るく、ついつい腕時計を見てしまう。
 コミセン通りを駅に向かうと東の空が朝焼けできれいだ。
 脇道から出てきたのは、この時間帯によく見かける女子高生。歩きは相変わらずハイテンポで、あっという間に見えなくなった。
 寒くなると俄然元気になるリチャードは、止まってはクンクンの繰り返しで忙しないが、今日も調子がよさそうで何よりだ。
 もどったらすぐに朝食。いちごジャムにするかピーナッツバターにするか…..


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