六月二日(日)に放映されたTV番組「坂上&指原のつぶれない店」で、百均のDaisoが大々的に取り上げられた。
そもそも私は安価で品ぞろいの豊富なDaisoのファンであるが、同社商品開発陣の大奮闘があってこそ、魅力的な商品が生まれ続けるのだなと、改めて関心した次第である。
「すごい、アウトドア用品もあるんだね」
「知らなかったよ」
「行ってみる?」
「うん」
二~三ヵ月も間をおくと、売り場は一新している。
「どこのDaisoにする?」
「吉祥寺にしよう。ヨドバシも見たいし」
「じゃあ、金子屋行ってみようよ」
「天丼か、いいね」
うちの女房は天丼が大好物。だから評判のよかった金子屋は、前々からチェックしていた。
吉祥寺へ行くときはたいがい徒歩である。夫婦共々ウォーキングが大好きなので苦にならないのだ。自宅から東急デパート前までおおよそ三十分。中道商店街を通っていけば、ウィンドショッピングが楽しめ、時間はあっという間に過ぎる。
「おっ、よかった、並んでない」
食べログ等々で調べると、ほとんど毎日十一時の開店前からウェイティングの列ができるらしい。開店時刻ジャストに到着したが、ラッキーなことに待つことなく通された。ところが一歩店内へ踏み入ると、なるほど、凄い人いきれ。空いている席はすでに二つのみだ。我々の後、続いて入店してきた若いカップルで満席となる。
品書きは下調べ済み。女房が天丼“梅”、私が天丼“竹”、それぞれに味噌碗を付けて注文した。待つこと十分少々。
「お待たせしました」
目の前に置かれた天丼、まずは見た目の迫力に圧倒される。白身魚、エビ、しし唐、卵、イカ、海苔が天を貫くように盛り付けられ、その香りと共に食欲が一気に上昇。
「いただきま~す」
味はあっさりとしていて、食材のうまみが分かりやすい。個人的には“新宿つな八”のように、ごま油の香りギンギンの方が好みだが、これはこれで大いにあり。天ぷらの世界も奥深い。
十二時十五分前に店を出たが、階段には十名を超えるウェイティングが列をなしていた。
「いい時に入ったね」